Doctor's Message
美容外科専門医師
吉原 伯 医師
Nori Yoshihara
現代社会のストレス過多により、多くの方々が慢性的な脳疲労状態になっており、脳が疲労することにより、脳が正常に機能をきたさなくなった結果、五感異常や身体異常(高血圧や肥満などの生活習慣病・メタボリックシンドローム)、メンタル障害によるうつ病など、様々な症状・病態が生じます。 疲れ切った脳は癒されることで本来の正常な機能を回復し、自分自身で健康になる力(自然治癒力)を取り戻していきます。 脳に一番近い頭部から心地よい刺激を与えるドライヘッドスパは、脳に癒しを与え、深い眠りを導き、心身ともに健康を取り戻します。 ドライヘッドスパは、頭痛や肩こり、眼精疲労、寝つきが悪く熟睡できないような不眠や、何度も目覚めてしまうような中途覚醒、慢性的な倦怠感、ストレスによる脱毛や肌荒れ・・・などといった悩みを持つ方にお勧めです。
金沢医科大学名誉教授
友杉 直久 医師
Naohisa Tomosugi
「ストレスとのお付き合い」 つい最近まで、ストレスは「健康の敵」と考えられてきました。誰しもストレスがかかると、呼吸が荒くなり、脈が早まり、汗が噴き出します。これは、不安やプレッシャーにうまく反応していないためで、健康には良くないとみなされてきました。しかし、ここ10年間でストレスに対する考え方が大きく変わってきました。 同じストレスに対しても、「ストレスは健康に悪い」と思っている人々の死亡率が、「ストレスは活力を上げる有益な反応」とみなす人々の死亡率を、大きく上回っていることが、ウイスコンシン大学のKellerらにより報告されたのです。また、「ストレス反応は有益だ」と教えられ理解した人々では、ストレスがかかっても血管は収縮せずに、むしろ弛緩していることがハーバード大学のJamiesonらから報告されました。つまり、ストレスへの考え方を変えれば、ストレスへの体の反応を変えられる可能性が注目されてきているのです。 一方、ホルモンレベルでも新しい知見が出てきました。ストレスがかかると、刺激が視床下部から下垂体、副腎に伝達し、アルドステロン、コルチゾール、アンドロゲンなどのストレスホルモンが分泌され、自律神経を介して頻呼吸、頻脈、発汗などをもたらします。そこに、ストレスホルモンとしてオキシトシンも分泌されていたのです。脳が恐怖や不安でストレスを感じた瞬間に、オキシトシンを分泌してその気分を和らげてくれるというのです。 オキシトシンは、ヒトとの結びつきを強めるように促すホルモンであり、友人や家族とのふれあいを求めるように、また、大切な人たちを支え助けたい気持ちにさせるのです。 バッファロー大学のPoulinらは、金銭や人間関係などの大きなストレスがかかる体験をした人々では、ストレスが少なかった人々に比べ、死亡リスクは大幅に上昇していましたが、大きなストレスを感じていても、友人や近所の人を助けるために多くの時間を使った人々では死亡率の増加はなかったことを報告しています。ヒトを支えた時に分泌されるオキシトシンは、血管の収縮を抑制したり、心臓に作用して心筋の再生も助けるといわれており、オキシトシンの分泌がストレス反応をより健全なものに変えたものと推測されます。 このように、ストレスの健康への悪影響は避けることができそうだ、というのが最近の知見なのです。ストレスをどのように捉え、どのように行動するか、ストレス反応そのものを健全なものに変えることができるのは、あなた自身なのです。 ヒトを支えたときに分泌されるオキシトシンが有益なのであれば、ストレスに備え積極的にオキシトシンを分泌させる方法を習得する必要がありそうです。相手の事を大切に考え支える「思いやり」や、また、ハグやマッサージなどの「肌の触れ合い」も、仕手受け手ともにオキシトシンの強い分泌刺激になることが知られています。ちなみに、オキシトシンの分泌が促進すると、セロトニン神経が活性化され、セロトニンから合成されるメラトニンの量も増え、良質な睡眠を得られるようになります。 是非とも試みてください。